パケットモニタリングの視覚化の一検討

摘要

近年のインターネットなどの普及やネットワーク技術の進展とともに，アプリケーションやトラフィックが増加する一方で，ネットワークのトラブルや障害などの影響も大きくなり，ネットワークをモニタしたり分析する機能の重要性が高まっている．これまでネットワークの保守や管理には，そのトラフィックやパフォーマンス監視，障害切り分けなどにSnifrerなどの市販のパケットアナライザが使用されているが，高価であるためその利用は専門家に限られる?ネットワ…クが身近になった現在，ネットワークの監視用のツールは，ネットワーク管理者だけでなく一般ユーザにも容易に使えるのが望ましい．現在，フリーソフトウエアとしてEtl－el?ealやEpoch PacketDetectorなどのソフトがあるが，分析結果はテキストベースで表示され，－－－?般ユーザにとっては直感的に理解できるとは言い難い．　 本研究は，ネットワークで送受信されるパケットをモニタし，市販のパケットモニタリングソフト削こ編集しグラフィックな表示や動的な表示を行って，ネットワークに精通していないユーザに対してもわかりやすく表示させるソフトウエアの実現を目指してパケットモニタリングの視覚化の検討を行った．視覚に効果のある要件として7レイヤからなる通信プロトコルをイメージ化し動的に表示する手法について述べ，具体的にVPM（Visual Packet Monitor）を試作し，その機能や構成，評価結果について述べる．