センサネットワークの現実的課題～ソフト·ハードの両面から

摘要

センサネットワークはネットワーク化されたセンサからの情報を蓄横·分析することで具体的なサービスで利用可能な有益な情報を抽出するネットワークシステムである．具体的なアプリケーションとしては，個人レベルでの健康管理や防犯，業務レベルではビル管理，オフィスの効率化，工場のメンテナンスや製品の品質管理，また，社会インフラレベルでは防災システムなど，多くの具体的なアプリケーションが期待されている．さらにこれらの発展系として，Context-awareサービス（いわゆる「気が利くサービス」）も，実現への道のりはまだ違いが，一つのゴールとして研究開発が進みつつある．しかしながら，そのようなアプリケーションをサポートできるセンサネットワークを実現するためには，アプリケーションからの機能·性能要件を満足するセンサネットワークを任意の環墳において容易に構築·運用できるようにするための環境整備が必要である．インターネット上で展開される仮想環境ではなく，我々が生活する実環境を相手にするセンサネットワークでは，ソフトウェア的なアプローチのみならず，ハードウェア的なアプローチも極めて重要となる．このような観点から本講演ではセンサネットワークを現実的な観点からサポートする技術課題について，具体的なアプローチを含めながら議論する．