レーザドップラ計測法による水中非線形収束音場測定

摘要

ハーモニクスイメージングや強力収束超音波(HIFU)治療など、医用分野での強力収束音場の利用拡大が進んでおり、これらの応用に向けた音場測定の要求が高まっている。 その際、通常のハイドロホンを用いた測定では、大振幅音波による、素子の損傷の問題や素子内部での不要振動の発生、などが問題になる。 これらの問題を回避するためには、学的手段による音場計測法の実現が期待され、その有望な方法の一つとして、我々はこれまで音場中に置いた反射フイルム膜からの反射光をレーザドップラ法により測定する方法を検討してきた。 しかし、これまでの結果は線形領域の検討に留まっていた。 本研究では、一様収束音源からの水中焦点音場の基本波および2次高調波音場の計測を行い、ハイドロホンによる測定結果やシミュレーション計算結果との比較を行った。 これにより、レーザドップラ計測法によって、高調波を含めた非線形領域を含めて精度の良い音場測定が実現できる結果を示す。