五稜郭と函館港: 箱館戦争、激戦の地

摘要

北海道の南端に位置する函館港は過去に何度も歴史的な 出来事の舞台となっている。中でも最も有名な出来事は戊 辰戦争における最後の戦いとなった「箱館戦争」であろう か。江戸城明け渡し後、新政府軍に降ることに反発して脱 走した榎本武揚率いる旧幕府軍は明治元年（1868）12月、 蝦夷島（北海道の旧称）を占領、箱館（函館の旧称）をそ の本拠地とし、「五稜郭」に入城した。旧幕府軍は箱館在 留の各国領事から蝦夷島における事実上の政権と認められ たが、その後、新政府軍による討伐が行われ、翌年5月降 伏した。この間の戦いを箱館戦争という。