列車からの落氷雪によるバラスト飛散現象の解明

摘要

積雪地域の鉄道では，列車走行により舞い上がった雪が車両床下に付着し，着氷雪を形成します。高速走行中に着氷雪塊が落下するとバラスト（軌道に敷いてある砕石）を飛散させ，沿線家屋への被害や車両の破損をもたらすことがあります。 この種の雪害は，東海道新幹線において初めて出現し，その発生プロセスや対策方法が当時の国鉄で検討され，軌道積雪の舞い上がり防止を目的とした散水による濡れ雪化，列車の速度規制，駅における着雪除去作業等の対策が実施されてきました。