骨芽細胞の情報伝達機構に及ぼすELF磁界の影響

摘要

骨芽細胞に極低周波数(extremely low frequency: ELF)磁界を曝露すると，細胞のコラーゲン合成が促進される．これらの影響は細胞内情報伝達機構を介していると考えられるため，本研究では細胞内の情報伝達を阻害する阻害剤を用いて実験を行い，ELF磁界がどのような経路を介して骨芽細胞の生理機能に影響を及ぼすのか検討した．その結果，ELF磁界はp38MAPK系を活性化させることによりコラーゲン合成を促進し，細胞の分化を誘導することが示唆された．