有機太陽電池用反射防止膜の最適設計の高速化

摘要

有機太陽電池の反射防止膜の最適化アルゴリズムを提案した。反射防止膜の各層には、膜厚、屈折率を設定し、太陽電池に流れる短絡電流密度（J_(SC)）が最も高くなるような、各層の膜厚、屈折率を求めることができる。提案したアルゴリズムでは、反射防止層を二つのブロックに分けて、各ブロックを最適化したのちに、両者を合わせて全体最適化を行うことで、効率化を図っている。シミュレーションの結果、本アルゴリズムは反射防止膜の層数にかかわらず、従来のアルゴリズム（GA、及びMultistart法）より、最適解への収束が速く、なおかつ、得られた最適解の発電性能も優れていることがわかった。