高脂血症の診断と病型分類

摘要

Fredricksonによる高脂血症の分類が提唱されてから40年近くの歳月が流れた．今なおこの分類体系は好んで用いられている．なぜなら，黄色腫やアテローム性動脈硬化などの臨床症状と病型が対応する点が卓越しているからである．しかしながら，分子生物学の進歩によりおのおのの病型に対応する原発性高脂血症の原因がかなりの程度明らかにされ，遺伝子診断が往時の病型分類にとってかわられつつあるのが最近の趨勢である．