東京水道におけるco_2削減の取絤み

摘要

東京都内の電力使用量の約1％を占める大口使用者である東京水道では，地球温暖化へ の影響を極力少なくするため，CO_2削減に向けたさまざまな取組みを行なっている。 約22,000haに及ぶ水道水源林の管理においては，人工林の複層林への誘導や間伐材の有 効利用の推進などにより，CO_2の吸収や放出抑制を行なっている。 自然エネルギーの有効利用策として，ろ過池覆がい上部を利用した太陽光発電や，配水 池引き入れの余剰圧力を利用した水力発電などによって，CO_2排出量を削減している。 また，漏水防止対策の推進による漏水率の大幅な低減や貯水槽方式から直結給水方式へ の切替え促進などによっても，CO_2排出量の削減につなげている。 さらに，地形の高低差利用やエネルギー管理・エネルギーロスの視点を取り入れた，よ りエネルギー効率の高い高水準な水道システムの構築についても検討を進めている。