50 cm{sup}3スクータ用4ストローク4パルプ電子制御燃料噴射エンジン技術

摘要

環境問題が世界的な課題となる中，地球にやさしい環境対応技術の重要性が増している．二輪車においても同様に燃費向上·排気エミッション低減の要求がますます高まっている．その中で当社では，量産車エンジンの4ストローク化，大型車への電子制御燃料噴射装置の採用などの環境対応を推し進めてきた．日本国内市場で50％以上の台数を占める50 cm{sup}3スクータにおいても環境性能に優れた4ストロークエンジンを採用してきたが，一方従来主流であった2ストロークエンジンの走行性能を望む声も聞かれた．そこで，今回環境性能及び走行性能のさらなる向上を目的として，電子制御燃料噴射装置を搭載した4バルブエンジンを新規開発した．本稿では，50 cm{sup}3という小排気量ゆえに求められる微少流量制御などの課題を克服し，電子制御燃料噴射装置を搭載した50 cm{sup}3スクータを開発した技術手段について紹介する．