地中レーダ用ファントム内装型キャビティ付ボウタイアンテナ

摘要

地中レーダでは数MHzから1GHzの周波数帯における電磁波を用いることで地中レーダを実現している．この周波数帯域では，地中の減衰を受けにくい特性を有する反面，地雷探査や埋設管探査には数cmの分解能が必要となるため，1GHz以上の帯域を有するパルスを放射する必要がある．このため，地中レーダで使われているキャビティ付アンテナで発生する広帯域化に伴うリンギングの問題を，ファントムを内装することで低減できる手法を提案する．特に，低含水率の土壌に対して数cmの大きさの埋設物を探査し，検知することを目的に，ファントムを内装した広帯域な特性を持つ抵抗装荷キャビティ付ボウタイアンテナをFDTD法でアンテナ特性や過渡特性分析し，低リンギング特性を示すアンテナ構造を評価する．