空き帯域の有効利用を考慮した拡散型フロー制御方式

摘要

我々はこれまで，高速ネットワークに要求される厳しい制御遅延の要求を満たすためのフロー制御方式として，拡散型フロー制御技術を提案してせた．この技術は，個々のノードが自分の知りうる局所情報に基づいて，予め定められたルールにより高速で自律動作し，その動作がネットワーク全体として望ましい性能を実現するフロー制御技術である．これまで，複数フローが混在する環境において拡散型フロー制御技術を提案してきたが，空き帯域が発生した場合にこれをフロー間で有効利用する方式とはなっていなかった．帯域の利用効率低下は輯擦回復時間に影響を与えるため，効率的なパケットスケジューリングにより空き帯域の発生を抑えることが必要である．本研究では，従来の拡散型フロー制御に適切なパケットスケジューリングを組み合わせることで，空き帯域を有効に活用した拡散型フロー制御方式を提案する．また，提案方式と従来方式を比較することにより，提案方式が輪韓の回復時間を短縮し，スループットを向上させることを示す．