電力技術開発の“最前線”を探る～東京電力·技術開発研究所の取り組み（上）

摘要

東京電力は「エネルギーの最適サービスを通して豊かな生活と快適な環境の実現に貢献する」会社を目指し、技術開発においては、重要テーマとして「安全の確保を最優先とした技術開発」、「長期的にエネルギーセキュリティーを確保し、地球環境を守る技術開発」、「お客さまの満足を獲得する技術開発」、「競争力を強化する技術開発」の4本柱を掲げ意欲的な取り組みを進めている。 この技術開発の中核拠点が、横浜市鶴見区江ヶ崎町の同社京南変電所跡地に建設された技術開発センターだ。 組織的には技術開発本部（本部長＝中村秋夫常務取締役）の中に、23グループからなる専門技術集団が研究開発を行う技術開発研究所と、全社の技術開発を総括する開発計画部、それに電気事業の技術史を実物展示·解説する「電気の史料館」が置かれている。 本稿では技術開発研究所で取り組んでいる多様な研究の中から、話題性に富んだ3件の技術開発テーマを2回にわたって紹介する。