アセアンのクロスボーダー輸送［Ⅲ］

摘要

東西回廊ルートのさらなる簡素化のためには，①ベトナムの輸出入通関の簡素化②ベトナム車両が同一日中に再入国できる国境税関の開庁が大きな課題であり，それにより，東行きは16日，西行きは1日の短縮効果が期待できると試算できる。現状，ベトナムでの電子通関の取り組みが進んでいるものの，書類作成の手間などは改善されておらず，書類の締め切り時間を早く設定せねばをらない状況になっている。一方，タイでは電子通関体制が整い，迅速性が確保されるようになった。この結果ベトナムの改革が，同ルールのさらなる利便性の向上を左右する大きな要因となっている（図表1）。