変化の時代の経営品質と日本経営品質賞

摘要

ものづくりをとりまく環境はめまぐるしく変化し,新たな対応がせまられている。品質保証体制の充実·整備，生産現場のたゆまかい改善など，各企業が努力を続けてきた結果，企業の業績はようやく明るさを取り戻してきた。すぐれたものづくりの体制を実現し，顧客に支持されつづける製品を生み出すためには，顧客の視点に立ち，顧客に満足してもらえるクオリティの高い商品を生産していくことが求められる。 そのためには，生産現場のみならず，経営幹部·支援部門·営業·情報システム·品質保証など企業内のすべてが協力し，同じ目標に向かって一貫性のとれた活動を展開していくことが重要になってくる。 加えて，企業内のみならず仕入先ヤアウトソーシング先との連携など，ビジネス·パートナーとの協力も不可欠である。 顧客から見れば，製品はその性能·使いやすさ·価格など，製品そのものについてのクオリティのみならず，アフターサービス·営業マン·その会社の姿勢も含めたクオリティを評価することになる。消費財ならば小売り現場での店頭での店員の説明など，自社の領域を超えた範囲で顧客から評価されることになる。