軟貿シ一卜加工における精密スライスの利点と可能性

摘要

当社の主な事業内容は①ゴムや発泡体、不織布、ゲルなど軟質素材のスライス加工機（図1)の設備製作と受託加工、②靴や力ノマン等の皮革加工用設備製造である。倉矂1947年より長年、靴·カバン製造用工程で使用される皮革加工用設備を製造してきた。当社が取り扱ってきた天然皮革は、柔らかい素材であり、また一般的に厚い部位でも10mmほどで、革の状態·部位·種類·加工条件により同じ素材は存在せず、“素材の硬さ”、“密度”、"繊維向き”は1枚の革でも均一な ものは存在しないが、当社はこのような皮革を、求められる厚みに均一に加工する設備を国内で唯一製造し、様々な顧客からの要望に対応する設備を開発してきた（図2)。その一例を挙げると、「革で折り紙を折れるような厚みに加工したい」「人工皮膚用途で豚革を0.1mmに加工したい」「卓球用ラバー用途で均一で、微妙な厚みに応じた加工をしたい」「製品形狀に成型したゴムからダンべル試験片を取り出したい」などの設備購入ニーズに対応している（図3，4)