小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル回収

摘要

小惑星探査機「はやぶさ2」から分離されたカプセルが，2020年12月6日に南オーストラリアの砂漠に着陸した．本解説では現地で行われたカプセル回収オペレーションの報告を行う．小惑星探査機「はやぶさ2」は、2014年12月3日に種子島宇宙センターからH-IIA ロケット26号機で打ち上げられました.翌年12月に地球スイングパイを行うことによって小惑星に向けて旅立ち,2018年6月に小惑星Ryugu（1999JU3）に到着しました．約1年半の間，小惑星近傍で様々な観測を行うとともに小惑星へのタッチダウンを行い，小惑星表面のサンプル採取に成功しました．その後， 地球に向けて出発し，2020年12月5日に貴重なサンプルを収納したカプセルが「はやぶさ2」から分離され，翌日 6日に大気圏に突入，オーストラリアのウーメラ砂漠に着陸しました．本稿では、現地のカプセル回収オペレーションについて報告させていただきます．