東洋医学の舌診を支援するための舌の自動認識および診断

摘要

本研究は東洋医学の望診における舌診について人工知能の画像認識を活用して，健康状態を自動診断する支援システムの開発を目的とする．舌は直接或いは間接的に多くの臓腑との繋がりを持っており，五つの部位である舌尖部，舌中部，舌辺部（左と右），舌根部はそれぞれ心·肺，胃·脾，肝·胆，腎に対応している．本論文では，与えられた舌の写っている画像に対し，Mask R-CNN手法を利用して舌を自動認識した上で，舌のみを切抜する．次に，舌を五つの部位に五分割する．さらに，脾と胃に対応する舌中部について画像の自動認識で脾と胃の健康状態を判断する方法を検討する．