凝固系とその制御系が誘導するRAMPsワールド

摘要

われわれの生存を脅かす侵襲に関わる分子群にはPAMPs （生体外），DAMPs （生体内）があり,侵襲の制御?防御に関わる分子群にRAMPs, MAMPsが ある.代表的DAMPsにHMGB］があり，トロンビンと共存すると炎症, 血栓形成 が活性化される.HMGB1の血中循環により炎症と凝固が遠隔臓器に転移され（アラーミン）， トロンビンの血栓形成活性に相乗する.これが外傷や組織損傷に伴うDIC の本態である.血管内皮細胞は抗血栓活性をもち,循環系内部を凝固と炎症から守り，円 滑な循環を保証している.この機能発現, 修飾にDAMPs, DAMPs, RAMPs が大きく関与している