SC-3-4 COVID-19禍の血液供給と安全性

摘要

日本赤十字社では,国民医療に不可欠な輸血医療を支えるため,国内唯一の事業者として,新型コロ ナウィルスの感染拡大が進む中でも,医療機関に対して輸血用血液製剤を安定的に供給するとともに， 国内製薬企業に対して血漿分画製剤の原料血漿を滞りなく送付できるよう，必要血液量の確保に向け て取り組んでいる.献血会場における新型コロナウィルス感染予防対策（マスク着用，体温測定,手 指消毒等）,安全かつ安心な献血環境の保持（職員の健康管理徹底，新型コロナウィルス感染の可能性 のある方の入場制限，事前予約による密の回避等）により,献血の受入れを行ってきた.さらに，一 層の献血推進に取り組み,今年度12月までで約376万人の方に献血のご協力をいただいた.COVID-19禍では，イベントの中止のほか,在宅勤務やオンライン授業等「新しい生活様式」が定着し，企業 献血や団体献血の在り方が変容する等，献血協力の環境が大きく変化してきている.