超高速浸炭処理の炭素侵入特性における熱処理雰囲気の影響

摘要

自動車，鉄道，産業横根などに用いられる鉄鋼材料からなる機械部品は，その使用環境に応じて必要な強度を付与するための熱処理が不可欠である。なかでも，耐摩耗性や疲労強度といった機械的特性を与える処理として浸炭焼入れがあり，表面改質処理の代表的な手法として動力伝達部品など多くの機械部品に適用されている。種々ある浸炭手法のなかでもガス浸炭は，安定した熱処理品質を確保でき，かつ大量生産が可能であることから，これまでに広く利用されている。