出生コホー卜遺伝子解析に関する母親の意識

摘要

長期的に子どもと親の試料、情報を収集し，健康 に影響を及ぼす要因を探る出生コホ一ト調査で は，参加者の協力が不可欠である。本研究は，出 生コホー卜調査参加者の遺伝子解析に対する考 えとその背景要因を把握することを目的として実施した。2018年度に環境省ェコチル調査千葉 ュニッ卜センタ一で登録されている調査参加者 5,176世帯に対して質問票調査を行い，1,762名 (34.0)の母親の回答について分析を行った。 約7割の母親は，コホート調査における通伝子解 析の有益性と，匿名化した遣伝惰翱を他の医学研 究に利活用することについて肯定的であった。そ の認識には，調査機関への信頼，遣伝学用語の知 識ゃ遺伝子デ一タ管理に不安がないことが関係し ていた。遣伝子解析やデータの利活用に参加者の 理解を得るためには，不安軽減と信頼構築につな がる情報提供，および遣伝学用語等の知識向上の ための教育的取り組みが必要と考えられた。