医療崩壊は政府の予算削減策の結果地域や自治体との調整は無用なのか

摘要

新型コルナウイルス感染症の流行が確認されてから二年以上が経過した。次々に変異ウイルスが登場して流行の収束が見通せない中、経済への影響を軽減するため、感染防止策の撤廃に動く国が多くなってきた。ウイルスや細菌による感染症の大流行は、私たち人類が何度も経験してきたが、未だ抜本的な対策は無い。本書は、こうした困難な状況の中で、医療や公衆衛生の体制整備を弱体化させてきた政府の取り組みに疑念を呈し、自治体に責任を押し付けようとする現状の問題点やその打開策を提示しようとする意欲作だ。