個体におけるエーテル型リン脂質プラスマロ一ゲン の生合成制御機構と生理機能の解明

摘要

エーテル型リン脂質プラスマローゲンは哺乳類の 脳や中枢神経系にとくに多く存在する。哺乳類の プラスマa—ゲンは新規生合成によって供給され る。そのため，プラスマa—ゲンの含成障害をと もなう遺伝性疾患では，全ての組織においてブラ スマa—ゲンは著しく減少し.重度の精神運動発 達遅滞を呈する。近年.プラスマロ一ゲンの生合 成障害と脳の発達や機能異常との関連が見出され るなど.プラスマローゲンの新たな生理機能が明 らかにされつつある。本稿では，これまでに明ら かとなったプラスマロ一ゲンの生合成制御機構と 生理機能について概説する。