レーザドップラ振動計及び音源可視化装置: 鉄道用駆動装置の振動と騒音の可視化

摘要

鉄道車両から発生する騒音は、集電系騷音や空力騒音のほかに、モーターや歯車装置などの駆動装置から発生する騒音、さらにはレール·車輪から発生する転動騷音があり、多岐にわたる。これらの低減対策を検討するには発生源の特定や伝搬経路の解明が必要である。駆動装置の振動は固体伝搬音となる場合がある。振動の周波数が200Hz～4kHz程度と帯域が広く、周波数の高い領域では、従来の接触型振動センサーを用いた方法では、詳細な振動モードを調べるために多数のセンサーの貼り付けが必要となり、その仮設作業にも相当の時間がかかる。また、車両模型など小型試験体の振動測定を行う場合は、振動センサーを直接取り付けると付加質量の影響なども生じてしまうことになる。このため振動を効率的に非接触で精度良く測定する技術が必要である。