結核検診(胸部X線検査，IGRA)

摘要

わが国における結核の罹患率は年間10?：11 の率で順調に減少してきたが1977年頃より減少 率が縮小し，1997年の結核罹患率は人口10万対 33.9人と43年ぶりに増加に転じた.その後の結核 対策により2018年の結核罹患率は10万対12.3 人となったが，欧米先進国の結核罹患率が10万 対5人前後の現状と比較すると依然として高値で あり，わが国は結核の中蔓延国である.高齢者ほ ど結核罹患率が高ぐ70歳以上が全患者の 59.9, 80歲以上が40.7を占めている年齢 が高齢になるにつれ結核の推定既感染率は上昇 し，高齢となって免疫能が低下することで内因性の 再燃を起こしてくるものと思われる.