「地域循環共生圏の実現に向けた研究の推進CEISの提言」 についてのコメント

摘要

50周年を迎えたCEISは,「地域循環共生圏の実現に向けた研究の推進」を検討し,このほど研究課題が公表された。三月末に,筆者はCEIS事務局から,コメントや意見を求められた。かって理事や情報委員会の委員長として関わった経験から,何か申せということであろう。筆者はこの試みに大いに賛意を示すもので,期待している。自身も現在,環境創造研究セン夕一や環境省中部環境事務所のEPO1)中部などの活動を通して,地域循環共生圏づくりや気候変動適応計画に携わり,自治体の地球温暖化対策実行計画などをお手伝いしていることもあり,少し所感を述べてみたい。「地域循環共生圈」は,今後のあるべき社会像として,地域循環圏と自然共生圏さらには脱炭素(Climate Neutral)社会の三つを,統合的なアプローチにより実現しょうとするものである。ここでいう地域の概念は,集落から市町村,流域,国,さらには地球まで,対象とするシステム,課題に応じて当然,多層的にとらえられる。