ネット会議の普及と発展

摘要

COVID-19の世界的まん延により人間同士の直接の接触が制限され,内輪の打ち合わせから 国際学会まで,大小の会議がパソコンや携帯電話から簡単にできるようになった.物理的移動 を必要としない便利さから，カンファレンスや講演会でも中心となっている.聞くだけならカメ ラをオフにすれば,身なりを気にせず,堂々とほかの仕事をしながらでも聞ける.発表する側か らすると参加者がみえず，反応がわからない欠点がある.多数に対する講演中では雑音が入るた め視聴者のマイクをオフにしており，おやじギャグを言っても受けているのかがわからない.調 ベてみると，演芸などでもオンライン開催が多数行われていて，双方向のコミュニケーションが 工夫されている.大学教員としてオンライン授業も行ったが，自宅にいる学生と話すと，背景 にも注目して家庭訪問をしているかのようにも思う.オンライン英会話では世界中の講師とネッ 卜で簡単に会話ができる.通信が手軽になり,コミュニケーションが広く容易になったことは喜 ばしい.今後は，温度や匂いも体感できるような通信の発展に期待したい.