REM睡眠行動異常症（rapid eye movement (REM) sleep behavior disorder: RBD)

摘要

REM睡眠行動異常症(rapid eye movement (REM) sleep behavior disorder: RBD) はREM睡眠中に異常行動を呈する睡眠障害で，睡眠時随伴症の一つに分類される。 REM睡眠では骨格筋は弛緩しており行動化は起こらないが，RBDでは夢の行動化に より本人やパートナーに外傷をきたす2'。レビー小体型認知症（dementia with Lewy bodies: DLB)との関連はよく知られており，2017年に発表されたDLBの診断基準 では，認知機能低下に先行することもあるRBDが中核的特徴の一つとなっている。 その影響もあり，RBD = DLBという解釈が浸透しているように感じる。RBDにつ いて偏った理解にならないため，ボイントを押さえ概説する。