施設園芸における C0_2ゼ口エミッシヨン化への方策

摘要

本稿における「co2ゼロエミッション（無排出） 化」は「温室効果ガス（co2,メタン、亜酸化窒素、 フロンガスなど）のゼロエミッション化」を意味 する。世界的な気温上昇による地球温暖化は、大 気の気温と水蒸気密度の地域的な偏差を拡大させ、 その偏差拡大が乾燥と豪雨の地域的な偏差、さら には洪水、干ばつ,酷暑、冷害などの気象災害お よび海面上昇などを世界各地にもたらしている。他方、地球の持続性を損ねているのは地球温暖 化だけでなく、海洋や雨水などの酸性化、湖沼, 河川の富栄養化、大気汚染質（健康被害毒性因子） の増大および非生物系天然資源（石油、鉱業原料 など）の枯渴がある。地球温暖化は、天然資源の 枯渴化と富栄養化に直接的に関係し、酸性化、大 気汚染質濃度上昇にも間接的に関係しているの で、地球温暖化の抑制には、上述2因子に関わる 改善も必要とする。これらの影響は、ライフ,サ イクル.アセスメント（以下、LCA)方法では、 各製品やサービスへの投入資源に関する採掘,製 造から廃棄,回収までにわたる、関連物質,エネ ルギ一の排出量として評価される。近年、LCA を考慮した商品,サービスのエシカル（ethical、 倫理的)消費に多くの市民の関心が強まっている。 加えて、SDGs (持続可能な開発目標）ムーブメ ントへの対応も施設園芸_係者は積極的に意識す る必要に迫られている。