企業とデザイナーが対等な関係で目的意識を共有できるかどうか

摘要

主に東京の中小企業との商品開発において数々の成功事例を導いてきたデザイナーの小関隆一氏。地場産業とデザインの根深い問題とは「ビジネスとして本気で取り組もうとしている人がまだ少ない」ことだと話す。東京都が主催する東京ビジネスデザインアワードに4年連続で入賞し、2015年度はグランプリを受賞したデザイナーの小関隆一氏。このデザインコンペでは、デザイナーはものをつくる以上にビジネスやマネジメントのスキルが求められる。12年度に入賞した「マスキングカラー」は太洋塗料（東京·大田区）が製造する産業用塗料をB to C向けに展開するという提案。「商品の使い方や姿形だけでなく、実際の仕事として取り組むとしたらこんな見せ方と商品展開、こんなプロモーション戦略というように事業をまるごと提案しました」と小関氏。