腹部片頭痛

摘要

各種検査で器質的疾患が否定され機能性の腹痛を考えた場合,過敏性腸症候群?機能性ディスペプシア?周期性嘔吐症?急性間欠性ポルフィリン症?腹部てんかんなど（「正中弓状靱帯圧迫症候群」の項，表1参照）と合わせて，腹部片頭痛も 鑑別にあげる. 局在性が乏しく生活に支障が出るほどの痛みがある一方,2?72時間程度で自然 頓挫する場合，より腹部片頭痛の可能性があがる.治療的診断として，片頭痛に準じて発作時にトリプタン製剤などの効果を確認する.