小児

摘要

小児では，成長に伴い体格ばかりでなく食事形態ゃ摂 食量などさまざまな要素が大きく変化していく。小児の 栄養療法では，これらライフステージごとのダイナミツ クな変化を鑑み対応していかなければならない。具体的 には，成人と異なり成長発育に必要な組織増加および臓 器形成のための栄養量.栄養素の補充が必要となる。一方，投与の際には臓器の成熟度も考慮しなければならな い。ほとんどの臓器は，生直後は未熟なままであり，幼 児期ごろに成熟し，成人同等の機能を呈するようにな る。しかし，実際の栄養療法を行ううえでは，ごく一部 の製品を除きほとんどの栄養製剤が成人用に設計されて おり，小児への使用ではさまざまな工夫が必要となる。 本稿では，症例を通してこれら栄養製剤の実際の使用法について考察する。