自然の「くすり」ウン·ホント？！第3回 美しい草花には薬効がある

摘要

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、姿や立ち居振る舞いが美しい女性を表すことわざですが、中医学では、シヤクヤクやボタンは根や拫皮、ユリは花つぼみが生薬になつている上に、 どれも女性の体調に良い効果があるとされています。シャクヤクの根には鎮痛、鎮静、抗炎症、血管拡張などの働きがあり、虚弱体質の生理痛に用いられる漢方薬の「当帰芍薬散」や、こむら返りの妙薬である「芍薬甘草湯」の主成分となつています。ボタンの根皮には抗炎症作用や鎮痛作用があり、代表薬には、比較的体力はあるがのぼせや便秘を伴う生理不順の女性に良い「桃核承気湯」や、シャクヤクの根とともに血流改善や打撲の治療に使 用される「桂枝茯菩丸」があります。ユリ科の本萱草の花つぼみである「金針菜」には、タンパク質、ミネラル、ビタミン類、アスパラギン酸、鉄分が多く、貧血にはホウレンソウや黒ゴマと合わせて韓国料理のナムルにしたり、メンタル不調時にはユリ根やアサリと一緒にスープにしたりするのもお勧めです。