塗布膜乾燥のメカニズム：数理モデルの数値シミュレーションに基づく様々なタイプの溶液の乾燥後の膜厚分布

摘要

塗布膜の乾燥プロセスは、塗装工学をはじめとした工学の様々な分野で見られ、かつ、このプロセスの成否が以後のプロセスに大きな影響を与える場合も多い。したがって、工学の各分野において、地味でありながら、クリアしなければならな、重要な位置を占めているといえる。前稿では、塗布膜乾燥過程の一般的な機構と、そこから明らかになる乾燥後に所望の膜厚分布を得るための条件の設定の仕方について、理論的に論じた。しかしながら、紙面の都合上、導出された数理モデルに基づく数値シミュレーシヨン結果の提示、およびそれに基づく解説は十分に行えなかった。