道路交通などの外部人工振動源に対する設計について

摘要

外部人工振動源とは，建築物の周辺に位置する道路交通や鉄道および工場などの地盤振動の発生源で，その振動は地盤を介して建築物に伝搬する。2004年発行の「建築物の振動に関する居住性能評価指針·同解説」（以降，「評価指針」とする）では，外部人工振動源を道路交通と鉄道振動としていた。2020年発刊の「居住性能確保のための環境振動設計の手引き」（以降，「手引き」とする）では，振動源を幅広く捉えて建築物の環境振動設計にあたることを目指し，工場振動が加わった。図-1に建築物と外部人工振動源の関係例を示す。