Lactobacillus paracasei subsp. paracasei NY1301株含有飲料摂取による疲労感の軽減効果と睡眠の質の改善効果 疲労感の自覚のある被験者を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較研究

摘要

現代生活はシフトワークや長時間通勤，受験勉 強，夜型生活等により睡眠時間が不足しがちである。平成28年（2016年）社会生活基本調査による と，男女それぞれの全体的な平均睡眠時間は年々減 少しており，男性は1976年には8時間15分だつた 平均睡眠時間が2016年には7時間42分へ，女性は 7時間56分から7時間32分に減少している。ま た，日本での睡眠障害による経済的損失の規模は約 15兆円と試算されている。不眠は，メタポリック シンドロームの構成要素である糖尿病，高血圧，肥満等を悪化させ，逆に，血圧上昇，血糖コントロー ル不良，肥満の増悪によって不眠が惹起されるとい う双方向の悪循環が形成される。さらに睡眠障害はうつ病との関係が幸艮告されている。