航空機整備の考え方と適用される非破壊検査

摘要

航空会社は、航空機の健全性を確保するために機種毎に製造会社が定めた点検要件に、各社独自の経験から必要と判断した点検要件を加えた点検プログラムを定めており、各々の点検の実施時期、点検方法等を設定している。その点検プログラムの一つに機体構造点検プログラムがあり、その点検において損傷を早期発見し、致命的な欠陥に至る前に処置を行うための方法として非破壊検査が重要な役割を担っている。本稿では、ANA（All Nippon Airways）グループで運航している型式の航空機を例に、機体構造点検プログラムにおける非破壊検査の管理体制等の概要を紹介するとともに、航空機に適用されている非破壊検査の実例について紹介する。