形状記憶合金両面編地アクチュエータの外形と線径が発生収縮力に及ぼす影響

摘要

近年では，介護予防や健康増進など健康寿命を延伸させるツール，また，度重なる自然災害現場において復興活動の支援をするツールの一つとしてスマートテキスタイルが注目を集めている．スマートテキスタイルの一つである電子デバイスとテキスタイル技術が融合する分野では，これまでにセンサ機能を有するスマートテキスタイルとして，圧力検知が可能なテキスタイルセンサや人体動作の計測のためのウェアラブルセンサが開発され，また，疾病予防のための体調管理を目的とした機能素材や衣服の研究開発も進められている．このように，装着に違和感を与えないテキスタイルセンサを搭載することで，バイタルデータの収集が可能であり，経時的変化を把握することができる点においてとても有効であると考えられる．そのうえで，この収集したバイタルデータをもとにテキスタイルから身体へのアクティブな対応が可能となれば，よりよい効果が期待できる．しかし，そのようなアクティブな対応を生み出すスマートテキスタイルについての実用的な研究報告は多くなく，現状では出力が小さいことや応答性が低いことなど，解決すベき点が多い．