編集後記

摘要

本号では,本年度の議事録と,先日行われました代表会員選挙の情報を中心にお届けします. 本号の巻頭言では,高専から大学初年次(力レッジ級)の数学教育における数式処理の活用にまつわるお話を執筆していただきました.私が現在学部教育に携わっている場所(筑波大学理工学群数学類)は,中学や高校の数学教員を養成する場でもあります.初等中等教育の内容や,学校運営に,コンピュータやネットワークの導入が進み,プログラミング教育も広まりつつある中で,これから教壇に立っ数学教員には,こうした情報処理技術や関連する数学を身につけ,次の世代の生徒達を導く資質がこれまで以上に求められることでしょう.私も,大学の授業で数式処理システムやプログラミング言語を取り上げる中で,将来教壇に立つであろう学生に,どのようにして必要な資質を身につけてもらえるか,それらに関心を持ってもらえるかということを考えながら,授業を行っています.数式処理の裾野を広げる上でも,力レッジ級の数学教育における数式処理の活用が重要と思います.