スポット溶接位置検査に画像AI判定技術を適用した事例

摘要

カーボンニュートラルを目指す自動車業界において、電気自動車など完成車が脱炭素化を目指す動きと、生産工程によって効率化を図り、使用エネルギー削減を目指す動きの両面が必要と言われている。本稿の内容は後者の狙いをもっており、自動車業界全般で普及している「3Dスキャナ（非接触測定機）を利用した検査業務」に焦点を当て、スポット溶接（Spot Welding：以下、SW）位置検査において、非接触測定データのSWの凹み形状（打痕）を曲率表示した画像から画像AI（人工知能）判定技術を適用した世の中に存在しない検査手法を確立することによって、圧倒的な低コスト化、量産体制早期立ち上げを促し、日本の自動車業界発展に貢献することを目標として、当社の非接触検査ソフト「spGauge（エスピーゲージ）」のSW位置検査機能にAI画像判定技術を適用した事例である。また、DX（デジタルトランスフォーメーション）化が求められている自動車業界にAI技術を適用することにより、人の判断にゆだねられて自動化の障害になっている検査工程に対し、コンピュータによる自動判断を可能にし、検査の自動化の実現に寄与することも目指している。