ブレンツキシマブ?ベドチン

摘要

ブレンツキシマブ?ベドチンとCD30 ブレンツキシマブ?ベドチン(brentuximab vedotin, BV)はキメラ型抗CD30 monoclonal抗体に微小管阻害剤であるmonomethyl auristatin E (MMAE)を抱合した antibodydrug conjugateである。CD30 分子は tumor necrosis factor receptorスーパーファミリーに属するtype 1膜貫通型タンパク質である。CD30はTRAF2のdegradationやTNFR1を介してapoptosisの誘導に関わる。またNF-κB経路を活性化することでサイトカイン分泌とともに炎症の調整,細胞増殖や生存の促進に関わる。古典的ホジキンリンパ腫(classic Hodgkin lymphoma, cHL),未分化大細胞型リンパ腫(anaplastic large cell lymphoma, ALCL),末梢性T細胞リンパ腫(peripheralTcell lymphoma, PTCL)などの造血器腫瘍に主に発現している。BVは細胞表面上のCD30抗原と結合してクラスリン介在性エンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれると，ライソソームと融合しMMAEが放出され,微小管重合を阻害することでapoptosisを誘導する。