ベイツ診察法第3版

摘要

多職種連携における共通言語として:『ベイツ診察法』は、40年以上にわたり継続的に改 訂が続けられ、医師、看護師をはじめとした医療専門 職をめざす学生や、効果的、安全、かつ効率的に臨床 における患者とのやりとりを学ぶ人々にとって、唯一 無二の権威ある情報源であり続けている。このたび7年ぶりの改訂として、原著第13版の日本 語版第3版が出版された。UNIT丨には健康アセスメン 卜の基礎、UNIT IIには部位別の診察、UNIT IIIには特 定の集団（小児、妊娠女性、老年）の診察が書かれている。診察の各章では、診察に必要とされる解剖と生理の 基礎知識が説明され、病歴の一般的なアプローチ、身 体診察の一般的なアプローチ、診察の技術、所見の記 録の順で説明されており、実際に患者の病歴聴取と身 体診察を実施することを想定して学ぶことができるよ うになっている。解剖生理、病歴聴取、身体診察の説 明には異常例が右欄に示され、章末には異常な症状に 関ずる原因などが表にまとめられていて、患者の情報 から推論しやすい構成になっている。