陸上鋼構造物の重防食塗装と近年の技術動向

摘要

陸上鋼構造物として代表的な橋梁（きょうりょう）は，その多くが高度経済成長期に建設され，現在も供用されている。道路橋の場合，高度経済成長期に建設された橋梁が全橋の約40％を占めており，建設後50年以上経過した高齢橋は，2026年度には47％を占めると推計されている。現在の我が国の財政事情を考慮すると，これらの高齢化した橋梁は，適切な維持管理を施し，長期にわたり供用していくことが重要である。2013年には，インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議において，インフラ長寿命化基本計画が策定され，現在は戦略的なインフラの維持管理·更新に向けた取組が推進されている。