3-2中規模太陽光発電設備4励磁突入電流対策済み昇圧用変圧器

摘要

メガソーラの大容量化に伴い，系統との連系に使われる昇圧変圧器の容量は大きくなる傾向にある。このため，変圧器の励磁突入(以下励突)電流が従来よりも大きくなつている。この対策として外付けの励突電流抑制機器を使用することがーつの手段となるが，これらの機器の多くは高圧仕様である。メガソーラでは低圧側からの電源投入も考えられるが，その場合，低圧側機器へ大きな負担となリ，外付けの機器は必ずしも有効な励突抑制の手段とはならない。さらに，メガソーラでは変圧器のオン·オフの頻度増が考えられることから，保護装置が誤動作する可能性が高くなる。このことから，メガソーラで使われる連系用昇圧変圧器は励突電流を抑えた仕様とすることが望ましい。本稿では，励突電流を抑えた変圧器の概要とその効果について解説する。