温室効果ガス削減を考慮した発電型汚泥焼却技術

摘要

我が国の地球温暖化対策は,2050年カーボンニュートラルを基本理念とすることが定められた。下水道事業では,温室効果ガス排出量の大きな汚泥焼却プロセスにおける燃焼の高度化等が脱炭素社会に向けての重要な取組みの一つとなっている。本稿では,温室効果ガス削減に寄与可能な技術として,高効率発電技術と一酸化二窒素排出量削減技術を組合わせた新型汚泥焼却技術を紹介する。本技術は150wet-t/日炉で温室効果ガス排出量を70%削減でき,費用回収年は耐用年数を十分下回り,既設焼却炉への追加設置が可能な技術である。