東大病院での小児治験におけるCRCとしての経験

摘要

東京大学医学部附属病院は38診療科，病床数 1178床を有する特定機能病院である。2010年11月 に小児治験ネットワークの協力施設（実施可能性調 査のみ対応可能な施設）として加盟している。2016 年3月に臨床研究中核病院としても承認を受け，小 児疾患や難病などにおいても研究開発を促進してい くことが期待されている。当院で実施中（2020年9月時点）の治験（88件） のうち小児治験が占める割合は9% (8件）と多く はない状況で，小児治験を担当するCRCは当院で の経験年数が長い一部のスタッフに限られている。 また，各CRCが対応する患児の年齢幅に関しては ばらつきがある。このような状況においても，患者 の集積性により当院でなければ実施できない治験や 大学病院を中心として実施される治験があり，今後 も当院において小児治験の実施を推進していく必要がある。