第32回 ヤンマー学生懸賞論文大賞受賞作: 外国産豚肉に負けない国産豚肉生産を目指して お腹だけではなく心まで満たせる養豚のために: 外国産豚肉に負けない国産豚肉生産を目指して お腹だけではなく心まで満たせる養豚のために

摘要

「日本に養豚は必要なのか。正直，国産でも外国産でも一緒だ」。ある養豚農家さんがスーパーの方にこんな言葉をかけられたことがあると，少し寂しそうに私に話してくれた。その話は私の胸に深く刺さった。私は，農業高校時代に養豚に魅せられ，現在は農業大学校に在籍し，毎日可愛い豚たちと触れ合いながら，誇りを持って養豚について学んでいる。そのため，日本に養豚が必要ないだなんてありえないと，その話を聞いた時は思ったが，私には国産は外国産とここが違う！と胸を張って言えるものがなかった。では，私たちが今，一生懸命学んでいることは消費者にとって本当に必要のないものなのだろうか。