居酒屋

摘要

伝統的な酒場である「居酒屋」は、日本文化と日常生活を語るうえで重要な役割をもつ、これらの絵(2019～2020年にco+laboにて行われたプロジェクト)は、自由が丘駅から半径400m以内で営業している34軒の伝統的な居酒屋の雰囲気、従業員と常連客の独特の絆が醸しだすユニークな空間と雰囲気を写しだしている。江戸時代に酒屋として誕生して以来、この控えめな施設は、特に日本人男性の生活の中で重要な役割をはたしてきた。居酒屋はほぼ内装だけで構成されているいってよい。店内はカウンターを中心に配置され、酒を飲む環境において客と従業員が直にふれあう機会を提供する。窓はまったくないかあつてもごく小さなもので、隠多世界への没入感をつくるり、日常生活の圧迫感や心配事からの隠れ家となる。料理、会話、酒は、一見無作為な社会的相互作用があるくつろいだ雰囲気をつくりだしし、予期せぬコミュニティーや、よい居酒屋の「秘密」原料である独特の愛着を生むのである。