人生最大の痛み

摘要

症例:1 56歳男性 現病歴 普段は会社勤務しており,来院3日前から咳嗽と頭痛,倦怠感を訴え食事量も低下していた.発熱は認めていなかったため通勤はできていたが徐々に頭痛の増悪を自覚していた.その他,鼻汁,咽頭痛,嘔吐,腹痛,下痢,胸痛,背部痛,排尿時痛,頻尿,関節痛は認めていなかった.来院当日の朝から頭痛が人生最大の痛みに達し,妻が呼びかけても反応が乏しくなっており，呼吸が辛そうであるため救急要請となった.既往歴 高血圧症，脂質異常症 内服薬 ア厶ロジピンベシル酸塩錠5mg アレルギー知られず.来院时バイタルサイン general:不良,GCS E2V3M6,体温38.0°C,血圧 110/80mmHg,脈拍130回/分（整），SpO_2 95 （リザーバーマスク7L/分）,呼吸回数30回/分,瞳孔3mm/3mm両側対光反射あり.身体所見 頸部にstridorを聴取しない.眼瞼結膜蒼白なし，点状出血なし.項部硬直あり,jolt accentuationは従えず.呼吸音:両側吸気早期に湿性ラ音あり.明らかな心雑音なし.腹部：平坦?軟，圧痛なし,Murphy徴候陰性，肝叩打痛なし，肋骨脊柱角（CVA）叩打痛なし.下腿浮腫なし,四肢熱感発赤なし，末梢冷感著明にあり.皮疹は認めない.粗大な神経学的異常は認めない.超音波 胸部:multiple B-line 陽性,lung sliding あり,seashore sign あり.心エつー:心囊水貯留なし,D-shape なし，visually estimated EF（ejection fraction） >60, 明らかな壁運動低下なし.